ー池袋西口の行かなかったスポットいろいろー
(以下は参加者の感想文です)
秋の1日池袋西口界隈のスポットを巡ってきました。
熊谷守一美術館
まず要町から徒歩8分、建物の壁に蟻が描かれた熊谷守一美術館です。
数名の会員の方はここを訪ねるからと“もりのいる場所”の映画を見てきたとのことで、その熱心さに驚かされました。
作品は目線に沿って見やすく展示され、フォービズムの画風から徐々にシンプルに抽象的になっていく様子が分かりました。
熊谷守一は、30年間家を出ることなく身近な生き物や草花を心の赴くままに描き、また、勲章などの名声やお金などにも無頓着だったという。その人柄を知るにつけ、その作品のしっかりした線・色など見る人を引き付ける魅力の一端が分かったような気がしました。
要町界隈は池袋のモンパルマスと呼ばれていたそうですが、今も残っているアトリエは少なくなったということです。
熊谷守一美術館
熊谷守一美術館外壁のアート
石ノ森章太郎の墓
次に祥雲寺で漫画家石ノ森章太郎のお墓を訪ねました。
一番奥まったところにベレー帽を被った先生とカラフルなキャラクターが描かれた墓石がありました。
お参りの方が絶えないのか、みずみずしいお花が印象的でした。
漫画家石ノ森章太郎の墓
旧江戸川乱歩邸
次は立教大学江戸川乱歩記念大衆文化研究センターを訪ねました。
旧江戸川乱歩邸では、普段開けない居間に面するガラス戸を開けて下さり、40年近く住んでいらしたそのままの雰囲気の居間を拝見でき、ふと作家の息ぶきをも感じられる気がしました。土蔵も当時のままで、書庫として残っておりました。貴重な蔵書もあるだろうなぁという雰囲気でした。
江戸川乱歩旧邸入口
乱歩邸の内部
立教大学
立教通りを渡って立教大学キャンパスを訪ねました。大学は今年100年を迎えるとのことですが、重厚な建物に蔦が絡まり、“学生時代”の唄そのままの雰囲気でした。
チャペルのパイプオルガンの響き、ステンドグラスの輝きは心に静寂をもたらし、学生の喧騒をも包み込むような大きな木々と芝生のキャンバスはどっしりとしたおちつきをもたらしていました。
2本の大木は12月になるとイルミネーションが施され、クリスマスツリーになるとのこと。さぞや見事だろう、ぜひ訪れてみたいと思いました。
お昼時でにぎやかな学食を覗いていたら、女子の学生さんがニコニコしながら「もう少ししたら空くと思いますよ」と声をかけてくれました。(あいにくランチは予約してある・・・ので残念!と心の声)
立教大学キャンパス
昼食
昼食は東武の15階京懐石「美濃吉」でした。お琴の調べが流れる中、食前酒を一人一人に竹筒から注いでくださり、食事が始まりました。
“晩秋の彩り”の前菜から始まり、一品一品、味、盛り付け、器なども素晴らしく、丁寧なおもてなしを受け、談笑しながらゆったり味あわせていただきました。
レストラン美濃吉の玄関
食事が一通り終わってから会員さん一人一人のお話を伺うことができました。皆、好奇心に満ち、活動的で、生活を楽しんでいらっしゃる様子がよく分かりました。勉強になることが多くサロン的でとても良い場であると思いました。前田代表の藤森照信関連のお話も新しい知識として、ぜひ行ってみたいと思いました。
美濃吉の客席
今回要町は初めてで、近くに住んでいるのに知らないことが多くありました。
企画、ガイドを頂きました前田代表、お話や説明を頂いた熊谷守一美術館、旧江戸川乱歩邸、立教学院展示館の方々、本当にありがとうございました。
私は、そのあと、西武デパート9階の緑の屋上庭園のモネの池を見に行きました。スイレンとコスモスの花がきれいでした。素敵な秋の1日でした。
2水 田島啓子
ミステリー資料館
祥雲寺